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結婚


 長女の小百合が結婚した。
 晩酌をしてくれていた小百合がいなくなり、ここ何日間か家で酒を飲まなくなった。
 寂しいものである。
 一緒に酒を酌み交わしていたわけではない。子供の頃からの習慣で、酒をついでくれるだけである。
 「これはあたしの仕事」と幼い頃の小百合の声が聞こえてくる。
 あれから二十年近くほぼ毎日晩酌してくれた。
 今は弘幸君に晩酌でもしているのであろう。
 寂しいものである。
 「ただいまー」次女の美和が帰ってきた。七時を少し回った時間である。会社に勤めるようになってから、こんなに早く帰ってくるのは初めてではないかと思えた。
 「さぁ、一緒に飲もうか」美和は帰ってくるなり、テーブルの上に酒を置いた。「吟醸生貯蔵酒」と書かれたお酒の栓をあけ、グラスに注ぐ。フルーティな香りと爽やかな飲み心地の酒だった。
 「お前、酒が飲めるのか」
 「お父さんの子供だし、このお酒だったら飲めるからさ」そう言うと美和は笑いながらグラスに酒を満たした。
 「よぉし、ご返杯だ」私は美和のグラスに注ぎながら、楽しみが一つ増えた事に感謝した。





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ジャンル : 小説・文学

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Author:SAWAKAWA・SAKI
沢川沙樹です。
小説書いています。
たま~に画も描いたりしています。

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